209:名無しNIPPER[saga]
2015/11/28(土) 19:04:59.64 ID:e5/BPC6No
◇
で、やっと出てきた女子部員たちに、ひとり男が混じっていた。
「やあ」
と嵯峨野先輩はにっこり笑って俺たちに向けて手を挙げた。
「どうも」と俺たちは頭をさげる。
「カラオケ行くんだって? 俺も一緒に行ってもいい?」
恐れのない人だなあと俺は思ったが、まあ案外こんなもんなのかもしれない。
自分が遠慮がちだからそう感じるだけなのかもしれない。
「だめです」
と、それでも俺は断っておいた。高森が救いを見たような顔をする。
「え、駄目?」
「……や、べつにいいです」
でも聞き返されると断りきれなかった。自分を悪者にしたくないタイプなのだ。
高森は裏切られたような顔をしていた。
よっぽど苦手らしい。
とはいえ、どうやって断れというんだ、こんな言われ方をして。
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