過去ログ - 屋上に昇って
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298:名無しNIPPER[saga]
2015/12/12(土) 12:56:44.33 ID:yM3Y2q1bo

 図書室の奥にある窓際のカウンター席に並んで座り、俺とるーはノートと筆記用具を広げる。

「小説って、どんなの書きたいの?」

 その質問に、るーは即座に答えた。

「穏やかな話が書きたいです」

 ……あー、こいつは第一向きだ、と思った。
 第二向きの奴は、ジャンルを言う。ホラーとか、ミステリーとか、ファンタジーとか。
 あるいは、あらすじを説明しだしたり。

 第一向きの奴は、漠然としたイメージだけを言う。

 根本的に、そういう奴っていうのは、何かを書くのに向いていない。
 書くのにも設計図がいるし、設計図には具体的なイメージがいる。

 それを楽しんでやれる奴がおもしろいものを書く。楽しんでやれなくても、設計図を作る気になれる奴は人を楽しませることができる。
 それができない奴は、人を楽しませることを、一旦思考の埒外におくしかない。

 そういう奴でも何かを書くことは許される。それが文章のいいところだと個人的には思う。




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