69:名無しNIPPER[saga]
2015/11/15(日) 19:17:58.64 ID:ZQjZY+y8o
「いや。朝、廊下でその子とぶつかって」と、彼は高森の方を見た。
「あー」という顔を高森はした。
「その節はとんだご迷惑を……」
「いや。こっちも不注意だった。それで、そのときにこれを落としていったから、使うのかもしれないと思って」
彼は手に持っていた紙を前の方に掲げた。
「あ、それ」
「勧誘ポスターみたいだけど、今時期たいへんだね」
嵯峨野先輩はにっこり笑って、部長にポスターを差し出す。
「ありがとう。教室で渡してくれてよかったのに」
「ああ、うん」
そのとき彼が、ちらりと高森の方を見たような気がした。気のせいかもしれない。
「それにしても、第一文芸部って、活動してたんだね」
「してましたよ」と部長は心外そうに言った。
「てっきり都市伝説みたいなものだと思ってたから、部室があるって知ってびっくりしたよ」
「そりゃ、第二に比べたら人数も少ないけどね……」
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