過去ログ - 屋上に昇って
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813:名無しNIPPER[saga]
2016/03/08(火) 00:10:38.05 ID:In4DJ8ILo

 俺はそんなことを考えるのをやめてしまうべきなんだろうか。
 ただ楽しそうに笑っていれば、それを幸福と呼べば、それだけでいいんだろうか。

 ふと、思い出して、俺は携帯を開く。
 
 よだかから、連絡はない。

 俺は彼女に電話を掛けてみる。

 数コール待つと、彼女は出た。

「なに?」

 俺は、自分がどうしてよだかに連絡しようと思ったのか、それがわからなかった。

「いまから、るーの家に行くんだ」

「そうなの?」

「うん。……来るか?」

「でも、今日帰るし、わたしが行っても仕方ないでしょ?」

「うん。俺もそう思う」

「それに、他の人たちもいるんでしょう?」

「うん。そうだよな」

「……どうしたの、たくみ?」

「分からない」

「……わからないって」

「ずっとそのことを考えてたんだ」

 よだかは電話の向こうで押し黙る。




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