91:名無しNIPPER[saga]
2015/11/17(火) 21:56:31.56 ID:ZFXDl97Lo
「名前は一緒」
「顔立ちとか、立ち居振る舞いは?」
「……似てるな。振る舞いとか仕草に至っては、懐かしいくらいだ」
「なのに、思う、なの?」
「……話さなかったから」
「訊いてみればいいのに」
「違うかもしれないし、あっちは俺のことなんて覚えてないだろうし」
「へんなの」と佐伯は言った。俺もそう思う。
子供の頃、一緒に遊んだだけの相手。そう思えるなら、べつに相手が覚えていなくたってかまわないはずだ。
声をかけて覚えていなくても、何か問題があるわけじゃない。子供の頃の話なのだ。
たしかめるのが怖いのは、どうしてだろう。
自分だけが過去に取り残されているような気がするからだろうか。
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