過去ログ - 屋上に昇って
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918:名無しNIPPER[saga]
2016/03/23(水) 00:14:05.22 ID:GUkSZoj/o

「じゃあ、仲直りだ」

 そういって、スクイは俺に手を差し出した。

 俺はその手を握った。

 誰かが悲しんでいる。誰かが苦しんでいる。誰かが泣いている。
 だから俺は、自分だけ幸せになるなんて許されないと思った。

 その気持ちは、今でもなくなったわけじゃない。

「捨てられた猫、死んでしまった猫は、どうする?」

 俺は、やっぱり答えに窮したけど、

「それでも俺は、幸せなんだ」

 そう答えた。

 スクイは最後にポケットから煙草の箱とライターを取り出して、俺に差し出した。

「捨てといてくれ。もういらないから」

 俺が頷くと、スクイの姿は消えた。

 そうして彼は、二度と俺の前に姿を現さなかった。




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