過去ログ - 屋上に昇って
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928:名無しNIPPER[saga]
2016/03/27(日) 20:11:40.69 ID:5txwhAa2o

「まだ何か、考えたいことがあったんですか?」

「そんな気がするね」

「じゃあ、思い出せるまで一緒にお話しましょうか」

 るーはそういって、欄干にもたれて体を預けた。
 川辺の夜風は少し冷たい。
 火照った体には、けれど、心地よい。

「寒くない?」

「涼しいですよ」

「眠くない?」

「平気ですよ」

「退屈だろ」

「ぜんぜん?」

 きょとんとした顔で、るーは俺の顔を見返す。
 その距離が意外なほど近かった。
 俺も、橋の欄干に体をもたれた。
 
 彼女のすぐそばに。
 肩が触れるか、触れないかの距離で。




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