978:名無しNIPPER[saga]
2016/04/02(土) 00:52:02.81 ID:PCQym4Teo
◇
屋上へと、向かった。
東校舎の屋上だ。
一年と少しの間、何度昇ったかもわからない階段。
用事があるわけでもないのに、何度も昇った階段。
どうしてなんだろう。
俯瞰、鳥瞰。
高い場所。
べつに、何を期待したわけでもないのに、毎日のように通っていた。
嵯峨野先輩の背中を追いながら、俺は少しだけ考える。
よだかは今、どうしてるんだろう、なんてことを。
学校に行ってるんだろうか。
ひとりでいるんだろうか、誰かといるんだろうか。
笑っているだろうか。
つじつま合わせみたいに、帳尻合わせみたいに、そう考える。
そしていつものように、俺は、屋上に昇って、
いつものように、ため息をついた。
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