過去ログ - 敏恵「ストライクウィッチーズ……じゃないの?」
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907:名無しNIPPER[sage saga]
2016/08/12(金) 20:15:40.00 ID:se+jWC1xO
 

―翌朝―



疋田「えぇっ!? 救助活動すか??」


小園「そうだ。朝寝坊したお前以外にはもう伝えたが、我々はこれからの方針を少し変える」

疋田「花子は控え目だからあたいを起こせないすよ、……やっぱ菊姐じゃないと…」シュン

小園「……。さっさと着替えろ」

疋田「……」ヌギ


小園「西方への撤退行軍は勿論引き続く、島本部からの命令だしな。最終的には生き残った者全員で国へ帰る――」

小園「但し行軍が停止せざるを得ん夜間、その時を使い我々と境遇を同じくする者……いやそれ以下の、国に使い捨てられた者達の支援と救護を出来るだけやるぞ」

疋田「…本気で言ってるんすか?」

小園「ああ、命令だ。…昨晩の一件で輸送車両にも随分空きが出た。残念だがウィッチーズ全員は以降もストライカーで移動するぞ?」

疋田「それはべつに……いいすけど、何で急にそんなこと」モソモソ

小園「昨晩は一体だけだったが、ネウロイが来たという事は相当厳しい状況だろう。恐らく既に国境はおろか東部地域は陥落し、その波は我々のすぐ後ろまで迫っている」

疋田「だ、だったらあたい達も余計な事しないで、早く逃げなきゃ!?」

小園「生存者や防衛陣地と接触する事で確かな情報か通信手段を得られるやもしれん。…それに防衛戦線を維持させんとこのままでは我々もいずれ追いつかれる」

疋田「……でも、きついっすよ隊長。昨晩はたった一匹でも苦戦したんすよ? あんなレベルのネウロイに、しかも夜間に群がりでもされたら絶対勝てない、人助けどころじゃないっすよ!」

小園「分かっている。お前や、この私も決して一騎当千の英雄ではない。これは身の程に合わん綺麗事だ――」


小園「…だが工藤は違う。あいつにネウロイの相手を任せれば、その隙に我々で救護も出来る筈だ」

疋田「えっ、いたち…!? なんでいたちが??」


小園「お前も見ただろう? 吹っ切れたあいつの実力を」

疋田「……まあ確かに、凄かったすね。…もう“いたち”っていうか、“かまいたち”て感じっすよあれ」ポリポリ

小園「鎌鼬か…。鎌ではなく軍刀の刃だが、成る程。言い得て妙だな」フッ

疋田「ネウロイが出て来る前はあんなにビビってたのに、とても初めて戦う動きじゃなかったっていうか……あんな紙一重の見切りあたいにも無理っす…」

小園「うむ……不可抗力で薬に頼ってしまったが、昨晩の一戦であいつも一皮剥けた。奴は窮地に陥った我々の下に現れた希望だ」

疋田「ず、随分かってるんすね? そういえば月光まであげちゃって…」

小園「私はもう終わりだからな、今更どう足掻こうとも遅いさ。……こうして望みを繋いでいられるだけ、菊井よりは幸いなのかもしれんが」クル

疋田「……。隊長…」


小園「――…無駄話が過ぎた。とにかくそういう事だ、お前はさっさと支度をして表に急げ。全員で黙祷を済ませたら直ぐ出発だ」バサッ

疋田「……了解」




小園(工藤は私が持ち得なかった“特別”を持っている。これは天啓だ、あいつが私の意志を継ぐのだと…!!)スタスタ


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