過去ログ - 【咲】京太郎「今日から俺が須賀京子ちゃん?」春「一周回ってその9?」【永水】
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945: ◆R5j2Ndo0Hc[sage saga]
2015/12/31(木) 09:23:24.34 ID:NEuP7VO+o

京太郎「…いい加減、幻を信じるのは止めにしましょう」

京太郎「巴さんが今、必死に護ろうとしているものは、最初からなかったんです」

京太郎「いえ…以前はあったのかもしれませんが、もうなくなってしまったんですよ」

そうやって沈黙を護る巴が、どれほど崖っぷちに立たされているのかを京太郎は良く理解している。
自分の目から逃げるように俯いた彼女の顔は、迷いに大きく揺れているのだから。
きっと彼女の胸中は、今、様々な感情でグチャグチャになっているのだろう。
そう分かっていても、京太郎はその言葉を止めたりはしない。
崖っぷちに立った巴を突き落とそうと、静かに言葉を重ねていく。

京太郎「それに巴さんは、決して一人じゃありません」

京太郎「貴女を家族だってそう言ってくれる人は沢山いるじゃないですか」

京太郎「霞さん達だってそうですし…俺だってそうです」

京太郎「元々、なかったものをないと認めるだけで、貴女は何も変わりませんよ」

その言葉はとても優しいものだった。
今まで冷酷に事実だけを突き付けていたものとはまったく違う。
その声音からして暖かくなったその変化に、巴の心は抗えない。
限界一杯まで追い詰められた心が、その優しさに足を滑らしそうになっているのを感じる。


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