4:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/17(火) 00:31:19.04 ID:/ylhE4Sso
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翌日。学校も終わり、家でのタスクも食事も済ませ、風呂から上がった私はそのままベッドに寝転んで、目を閉じて中学時代の記憶を静かに探った。
あれは四年前……私は中学二年生のとき。
私にはずっと憧れの人がいた。私だけじゃない、その人は学校中のみんなから注目を集めていた。
生徒会役員を務めることになった私に丁寧に仕事を教えてくれ、公私ともによく可愛がってくれた素敵な先輩。
――生徒会長、赤座あかね。
(妹がいるとは……聞いてたけど)
まさかその妹が、うちの妹と同じ年で……同じ学校の同じクラスで、仲のいい友達になっているとは思わなかった。
(せっかく……忘れかけてたのに)
苦い記憶をぎゅっと潰すかのように、私は自分のしっとり濡れた髪を掴む。なるべくなら忘れたい、閉じたままでいたい記憶の引き出しを……みんなの前でいきなり開けられてしまったような気持ち。
四年前……私は、赤座先輩にフラれている。
「…………」
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