過去ログ - [安価]南条光「P、起きてくれー」
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31:名無しNIPPER[saga]
2015/11/17(火) 22:51:16.08 ID:7zpw41160

 Pの頬に手を添えた。ここ数日忙しくって、無精髭がついてしまった頬だ。……アタシに可愛らしい、いかにも女の子らしい衣装を着せようとして出来た髭が、何故かたまらなく愛おしい。……嘘を吐いた。何故か、なんてことはない。行動で自分の気持ちが証明できたその瞬間まで、言葉で明文化したくないだけだ。

「P、今アタシ、Pのお膝に座ろうとしてるんだぞ。……いいのか。人一人分ってそれなり重いぞ」

 何ら反応は返ってこず、聞こえてくるのは寝息ばかり。安堵と怒りの二つの気持ちが体を突き動かし、Pの脚の間にあるごく僅かなスペースに尻を落ち着かせた。

「いい加減起きてくれ。アタシ、座っちゃってるぞ。おへそとおへそが向かい合ってるんだぞ」

 それでもまだ目覚めない。面倒な眠り姫もいたもんだぜ、とクールにキメられないアタシは、未熟者にも至れてないのだろう。そんな自分が彼にここまで近づいて良いのかと不安になるけど、それよりも、より近くにいたいという気持ちが大きかった。

「お腹とお腹、……もうくっついてるんだ。流石に気付いてるんだろ? 好きでもない女子にキスされるのはイヤだろ? アタシだってそうだ」

 首の後ろに手を回す。昔に沙理奈さんがPにしていたことの真似事だ。……一瞬沙理奈さんが羨ましくなって、胸がジクジクと膿んだように痛くなる。次に、そうやって痛み出した事実自体が負荷となって、胸を抑える万力の力が強くなった。


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