過去ログ - 榛名「艦プラビルドファイターズV」
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35:≫1 ◆6G6UiAPa1Q[saga]
2015/12/02(水) 02:43:07.73 ID:EOvWgvmo0
翔鶴「これは…」

飛龍「意識共有領域、プラフスキー・バーストによる一種の作用… でも、私一人じゃこれが限界みたい…」


二人は一面真っ白な世界に立つ。 しかしその世界は序々に漆黒に侵蝕され、崩壊寸前だった。

バースト現象の発現には精神力と意思の強さが必要、しかし飛龍だけではこうやって空間を維持する事すら限界に近い。


駆逐棲姫「貴様ラ…!」


そして二人の目の前に駆逐棲姫が立つ。いや、彼女は立っていない。

なぜなら…


翔鶴「そんな…!」

飛龍「足が、無いのね…」

駆逐棲姫「ソンナモノ、死ンダ時ニナクシテイル!」

翔鶴「お願い、もう止めて… 怒りに任せていては、悲しみが増えるだけなのよ…!

そんなの、本当の貴女は望んでいない筈!」

駆逐棲姫「黙レ! スベテ沈メテヤル…!」

飛龍「…今の貴女、あの時の蒼龍そっくりね」


飛龍は駆逐棲姫に『n_i_t_r_o』によって攻撃的になっていた蒼龍を重ねた。飛龍への復讐に囚われていた彼女は、本当に今の駆逐棲姫にそっくりだったからだ。

そして今の状況も殆ど同じ、バースト空間内で意識共有を行っている。しかし飛龍には、蒼龍の時には見えた駆逐棲姫の『本心』が見えなかった。


飛龍「貴女に銃を向けた事、謝らせてもらうわ。ごめんなさい…」

駆逐棲姫「ナニ…?」

飛龍「私達は本当は貴女と戦いたい訳じゃない。 でも、多くを奪われない為に武器を取った… それが、人間としてやらなければならない事だったから」

駆逐棲姫「オマエ…」

飛龍「私達は貴女と本心から敵対したい訳じゃないの、それが前提の話よ。

私達は貴女を助けたいの… でも、貴女からSOSを出してくれなきゃ何も出来無い…」

駆逐棲姫「フザケルナ!ワタシハ…」

飛龍「お願いだから、助けを求めて… 『春雨』!」

駆逐棲姫「ソノ名デ呼ブナ!モウ春雨ハ居ナイ!」

翔鶴「違うわ、まだ『春雨』は残ってる… 貴女の中でまだ生きているのよ!」

駆逐棲姫「チガウ!」


そして駆逐棲姫の背後から禍々しい影が現出し、世界を壊し始める!


飛龍「駄目っ、もう… 維持出来ない…!」

翔鶴「そんな…!」

駆逐棲姫「ウルサイ、ワタシヲ惑ワスノイズガ…!」

飛龍「でも一つだけ、わかった…!」

翔鶴「え…?」

飛龍「あの影よ、『春雨』を歪めてるのは…」


そして飛龍と翔鶴の意識は現実へと引き戻される。


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