過去ログ - 姫「ボクの名は姫! 誇り高き勇者の血を受け継ぐ者!」
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40: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/11/23(月) 18:21:46.46 ID:Lruyaxur0
しばらくして、笛吹きはフラフラしながら立ち去っていった。
その姿はやがて見えなくなり…

姫「ありがとう、執事」

姫は姿を現した。

執事「良かったのですか」

執事は笛吹きのことを、姫から聞いた情報でしか知らない。
そして話を聞く限り2人は、ある程度の友情を築いていたに違いはない。

だというのに――

姫「うん、ベスト対応」

姫は全く動揺も見せず言い放った。

執事「…学者の態度からして、魔王子は魔物の中でも高位の者でしょう。上手く取り入れば、王子様の奪還くらいはできたのでは…」

姫「所詮、魔王子は魔王の傀儡。ボクはあいつに騙されたんだ…あんな奴、もう信用できないよ」

執事「…」

姫からの指示で魔王子の動揺を煽った執事だったが、違和感しかなかった。姫が友人に対し、こんな冷たいことを言い放つなど。こんなに冷静に、効果的な計画をたてるなど。そんなことできるのは、執事の知る姫ではない。

執事(いや…今まで、そんな一面を見せる必要がなかっただけか)

あの姫に残酷な顔をさせる程、この出来事は大きな事件であった。


姫「ボクは隣国…音楽の国に亡命するよ。表向き、ボクは死んだことにして、国は音楽の国の王にお任せする。執事、キミは城に残った使用人達を頼んだ」

執事「姫様…今後どうなさるおつもりで?」

この姫がこのまま王族の地位を捨て、安全な道を選ぶなどありえない。
無鉄砲に魔王達に挑むものかと思っていたが、魔王子にわざわざあんな嘘をついたからには、何か考えがあるのだろう。

姫「決まっている」

姫に迷いは見られなかった。

姫「――復讐」




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