過去ログ - 【安価でゆゆゆ】久遠天乃は勇者である【データ5】
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◆QhFDI08WfRWv
[saga]
2015/11/28(土) 22:45:21.44 ID:fsQ2DkAIo
夏凜の手が僅かに震えているのを感じて
天乃は右手を夏凜の手に重ねる
あの瞳を傍から見ているだけでも悪寒がする
なのに、見つめられているともなれば、恐怖を感じずにはいられない
天乃は振り向いてあげたかった
視界から覆い隠してあげたかった
けれども、右手だけしか動かない体は
それを許しはしない
「初めてだから……怖いのね?」
女性はニタリと三日月型に口元を曲げる
生命力を感じさせない枯れた上下の唇を、唾液ではない不気味な液体が繋いでぶつりと切れた
「大丈夫。だからこそ、車椅子なの」
天乃「…………………」
「貴女はただ、手違いで車椅子を押した。そんなつもりはなかったけれど、躓いて、押しちゃうのよ」
それだけ。ね? 簡単よ?
ふふふっ……っと、誘うような笑みを浮かべ、
女性はぎらりと光るメスを手に取った
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