過去ログ - 志希「ねぇ、助手くーん」晶葉「Pは私の助手なんだぞ!?」
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12: ◆Freege5emM[saga]
2015/11/24(火) 01:41:51.40 ID:WpluowQpo




『……わたくしは、父親は日本男児、母親はパリジェンヌという生まれです。
 両親は恋の都とも称されるパリで出会い、その地にふさわしい大恋愛を経て結婚し、
 一児――つまりわたくし――をもうけ、今でも仲睦まじく暮らしております』

『わたくしも、両親のような幸せな家庭を築くことができれば、と思っております。
 しかし、わたくしは人生19年を閲(けみ)した今でも――恋愛というものが、よく分からないのです』

19歳って、私や志希より年上じゃないか――と、
晶葉は内心からあふれそうなツッコミを必死で抑えた。



『お二人はとても美しく、その上に見識も備えている才色兼備の方と存じあげております。
 男性から想いを寄せられたこと、また自分から誰かに想いを寄せたこと
 そういった経験があるのではないか、と僭越ながら推察いたします』

『その経験と知性をもって、わたくしの疑問――恋愛とはなにか? について、
 ご回答いただければ、身に余る光栄と存じます。
 乱筆乱文お許しください。                  かしこ』



「以上、『必殺! ブッシュ・ド・ノエル!』さんからのメールでした!
 ふっふー♪ ねーねー晶葉ちゃーん、あたしも、晶葉ちゃんの恋バナ、聞きたーい!」
「わ、私は……その……れ、恋愛……だろう……?」



「私は……物心ついてから、機械やロボットを弄くり回すのが、三度の飯より好きだったから……
 惚れた腫れたとかのハナシは、普通の女の子より……たぶん、疎いと思う」

「ぶーぶー! 晶葉ちゃんお行儀良すぎー! ホントに晶葉ちゃんなの?
『アイドルたちをサイボーグへ改造してやろうか!』とか言ってたマッドな池袋博士はどこへ……」

「じゃ、じゃあ、そんなこと言う志希はどうなんだよっ。アメリカ時代とか……恋愛経験、あるのか?」



「……そーね。あるには、あるよ」

適当に流される、と思って聞き返した晶葉は、意味ありげな志希の声音にぎょっとした。
志希の発言が、アイドルとしてセーフの範囲に収まるのか。



「……そのヒトは、とっても熱心に、あたしへ声をかけてくれた。
 ただその頃、あたしは別のコトに夢中で、『キミのハナシはキョーミないよ』ってつれなくして……
 それでも、そのヒトは何度でもやってきて、ねぇ」



「そーしてるうちに、そのヒトのコト、ちょっと気になるようになっちゃったんだ。
 でも、思いに応えられない事情があって……せめてきちっと返事しなきゃ、って思って、
 そのヒトのおうちまで電車に――あ、あたし電車に乗れない設定だったっけ? まぁいいや、とにかく――」



プロデューサーが止めるより先に、晶葉が志希の口を手で押さえつけ、
無事収録はリテイクとなった。




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