過去ログ - 志希「ねぇ、助手くーん」晶葉「Pは私の助手なんだぞ!?」
↓
1-
覧
板
20
9
:
◆Freege5emM
[saga]
2015/11/24(火) 01:40:02.77 ID:WpluowQpo
●
――――――
――――
――
「あの日から、私はアイドルを目指すことになった。
芸能界では、プロデューサーのが先輩だから、私はあの人を頼る。
でも、ロボット作りでは私が先輩で、プロデューサーが『助手』……これで二人は対等なのさ」
「……とまぁ、こんな感じで……面白かったのか、志希?」
一通り語り終わった晶葉は、志希にカフェテーブルの向こうから顔を見つめられているのに気づき、
照れると同時に驚いた。あの志希が、3分以上黙って他人の話を聞くなんて……。
「聞いちゃった……これが晶葉ちゃんと助手くんの……ナ・レ・ソ・メ♪ ってやつだね!」
「馴れ初めって、志希よ……いや、そうと言えなくもないがなぁ」
志希は依然として晶葉の顔へ視線を注いでいた。
晶葉は、眼鏡ごしに見える志希の瞳が、いつもより鋭く光っている気がした。
視線が絡んだ瞬間、晶葉の心臓がトクンと高鳴って、
晶葉は思わず自分の胸を抑えた。
「つまりプロデューサーは、助手として晶葉ちゃんのお墨付き、ってコトなんだ!」
「まぁ、そうだな……だから、あまりヘンなクスリとか使わんでくれ……大事な人なんだから」
「おっけー♪ そーゆーコトなら、早速、試作品を仕上げなきゃね!」
「志希は本当に人の話を聞かないな!?」
「晶葉ちゃんのお気に入りなら、ますます欲しくなっちゃう……かも?」
「ハハハっ、独り占めはよしてくれよ。
助手は志希のプロデューサーでもあり、私のプロデューサーでもあるんだ」
「ホントは、助手くんスキスキ〜って独り占めしたいの――晶葉ちゃんの方じゃなくって?」
「……ハハハ、恋愛とか。志希もたまには女の子らしい話もするんだな」
晶葉の笑いが、一瞬にして乾いた。
「助手くんと晶葉ちゃんの話、もっと聞きたいけど……今日はここまで、かな。じゃあねー♪」
晶葉の表情が戻る前に、志希はカフェの席を立った。
「……おーい、お勘定置いてってくれよ。これ会議費じゃ落ちないだろう?」
「ハイハイ。年下に奢らせるわけにはいかないもんねー」
「あ、これ多いぞ志希、今おつりを渡す――」
「いーよ、いーよ。とっておきなさーい。
晶葉ちゃんは、コーヒーもう一杯分ぐらいココで――助手くんとの思い出の場所で――
その思い出に浸りながら、考えとくべきコトがあるでしょ♪」
「志希ったら、何を言ってるんだ……」
「ふっふー、じゃあねー晶葉ちゃーん!」
志希は、シワだらけの野口英世を3枚つまんで晶葉の手に押し付け、
鼻歌交じりで嵐のように去っていった。
「助手くん、助手くんって……志希め」
晶葉は、老人のようにシワくちゃだった野口英世の顔を、指で延ばして綺麗にしてやった。
「プロデューサーのことを『助手』と呼んでいたのは、私だけだったんだがな……」
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
36Res/40.32 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - 志希「ねぇ、助手くーん」晶葉「Pは私の助手なんだぞ!?」 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1448296521/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice