過去ログ - 唯「わたしがオバさんになっても」
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11:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 21:17:29.79 ID:jnRZeB6L0
「帰るわ」
「珍しいね。泊まってけばいいのに」
「いや、今日はやめとく。あんまり帰らないとうるさいからさ。親も、聡も」
「車で送るよ。雨降ってるし」
雨の音は聞こえない。
降っているかもしれないし、やんでいるかもしれない。
口に出して言ったことはないけれど、
りっちゃんが帰ると言ったときは引き留めるのはやめようと決めていた。
「ビール。飲んでるだろ」
「平気だよ。ひと口しか飲んでないもん」
「ハハ…だとしてもダメだよ。化粧落としちゃったろ? 人前に出られる顔じゃねーつーの」
「大丈夫だよ。眉毛だけ描けばなんとかなるよ!」
「そういう問題じゃねーって。自分の年齢わかってんのか?」
りっちゃんは軽く笑いながら部屋着のパーカーを脱いで丁寧にたたむと、コートを羽織ってバッグを手に取った。
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