過去ログ - 晶葉「どうにも私は、恋をしているらしい」
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15: ◆zefPw5mKfA[saga]
2015/11/27(金) 00:17:48.89 ID:NjB6h2Aj0
        ※        ※        ※

今、私は不貞寝している。
ソファの背もたれに顔の正面を預け、向かいに腰かける鈴帆、志希、心に背中を向けているのだ。

「もー、ごめんって謝ってんダロ☆ こっち向けよ♪」

「にゃっはっはー、ご期待に応えられなくて申し訳ありません〜って感じかな〜?」

袖が擦れる音と、何か容赦なくクッションを叩く音がする。
それを二人がいつも通りのノリを崩していない証だと思えば、私は着崩れた白衣を直して頭を再びソファに沈めた。

「晶葉ちゃんってばご機嫌ななめだね〜」

「ぶっちゃけはぁと悪くなくない?」

「まぁまぁ、晶葉しゃんにとっては一世一代の挑戦だったっちゃけん」

鈴帆がこの場を纏めてくれている。この手の場面で頼りになる頼子は、もうレッスンへと行ってしまっていた。
本当ならば彼も来ていておかしくない時間なのだが、何やら遅れている様子だった。

「っかし告白ねー。青い事やってるジャン! 私にもその若さを分けて! っていうかワ・ケ・ロ☆」

無視する。

「無視が一番傷つくんダゾ☆」

「まぁーまぁー、晶葉ちゃんがプロデューサー大好きだったのは周知の事実だったわけだし、いーんじゃない?」

「!?」

無視、出来ない!

「プロデューサーのスーツの匂い嗅ぐとねー、定期的に晶葉ちゃんの香りがマーキングみたいに――」

「わー! わー! 違う! 断じて違う! あれは最近肌寒くて助手にたびたびスーツを借りて……借りて…」

いざ身を起こしてみれば、三対の猫の目が私に向いていた。

「寒いって分かってるならー? 自分で温かい格好最初からしてたらいいんジャネ? 腹冷やすナヨ☆」

「体ぽかぽか、ホットな香りもいかが〜?」

「晶葉しゃん……そこまでやって自覚したのが昨日とか、ウチもようフォローしきれん」

私は二度目の不貞寝を決めた。



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