過去ログ - 八幡「俺の歩んだ道は間違っていたのだろうか」
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1: ◆iTXrz0n92w[sage]
2015/12/03(木) 00:04:19.61 ID:3edf2mFGo
高校を卒業し、大学も卒業し4年後、今の俺は人生の袋小路にいた。

新卒で入った大手の商社では、一時も心休まらない人間関係に疲れ果て、3年で辞めた。

退職後はバイト先を転々とするフリーターをしていたが、言い様のない虚無感に心を襲われ、

半年前からは商社時代の貯金を少しずつ切り崩して安アパートの6畳間で無職のまま生きている。

でもそろそろそんな生活も終わりにしよう。

比企谷八幡の人生は、今夜終わりを迎える。

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2: ◆iTXrz0n92w[sage]
2015/12/03(木) 00:13:34.70 ID:3edf2mFGo
ロープは既に買ってある。場所も人気のなさそうな公園の大きな木を見つけた。踏み台は脚立でいいだろう。

決行は午前2時半。これが最後の酒になる。

どうしてこうなってしまったのだろう。なにが間違っていたのだろう。
以下略



3: ◆iTXrz0n92w[sage]
2015/12/03(木) 00:20:45.70 ID:3edf2mFGo
結局のところ、俺のこの性格ではどのみちこうなっていたのかもしれない。

誰かさんのように本性を隠して付き合うことができたのならば、別の道もあっただろう。

いや、考えるだけ無駄か。20年以上こうしてきた生き方を、変えることはもうできない。
以下略



4:名無しNIPPER[sage]
2015/12/03(木) 00:21:52.09 ID:VsXYULLF0
ちょっとメンタル弱すぎじゃないですかね…


5: ◆iTXrz0n92w[sage]
2015/12/03(木) 00:28:52.05 ID:3edf2mFGo
脚立を広げ、ロープを結ぶ。失敗は許されない。

求める結果の一番は、そのまますぐに逝けること。万が一失敗しても五体満足で生還すること。

最悪なのは中途半端に脳が損傷し後遺症を負ってしまうこと。そんな状態で生きたいとは思っていない。
以下略



6: ◆iTXrz0n92w[sage]
2015/12/03(木) 00:35:08.47 ID:3edf2mFGo
夜が明ける前にやらなければ人が来る。それでも足は震えを止めない。

どれだけの時が経ったのだろう。踏ん切りを未だにつけきれずにいる自分

酔いもすでに覚めてしまい、体勢を立て直そうと一度ロープを外そうとした時、
以下略



7: ◆iTXrz0n92w[sage]
2015/12/03(木) 00:47:48.45 ID:3edf2mFGo
不意に小町の悲しそうな顔が浮かぶ、こんな兄を許してくれ、お前はお前の幸せを掴んでくれ。

そう願っているうちに、小町はふっと消え、代わりに誰かの声が聞こえてきた。

徐々に覚醒していく意識。どうやらストレッチャーに乗せられているらしい。
以下略



8: ◆iTXrz0n92w[sage]
2015/12/03(木) 00:57:59.95 ID:3edf2mFGo
ストレッチャーからベッドに移されたあたりでようやく完全に意識ははっきりしだした。

体には数本の管が刺さり、点滴と心拍数を測るスコープが側にある。

「死にぞこなったか……」
以下略



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