過去ログ - 安部菜々「何度生まれ変わっても」
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6:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/03(木) 01:42:51.16 ID:oNNktWsP0
 あの人が死んでから今日で10年目。いつまでも続くと思っていた楽しい日々が崩れ去ってから10年目。長いようであっという間だった。

「あの人が亡くなった直後はみんなの荒れようがすごかったですもんね」

 あの人が死んだ、という連絡を受けたその日、事務所は阿鼻叫喚だった。泣き崩れる娘や、泣いている娘を気丈に励ます娘、あの人の死を受け入れられず病院に駆け出す娘。後を追おうとする娘。
以下略



7:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/03(木) 01:43:29.65 ID:oNNktWsP0
 ふと、あの日を思い出す。

 あの人が死んだと伝えられた日、私はあの人の死を受け入れられず、あの人の自宅に向かっていた。もう長い事入院していたため、そこにあの人が居ない事は知りながらも。

 貰っていた合鍵で、部屋に入り、家主を失った部屋を見回し、部屋中を探し回った。
以下略



8:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/03(木) 01:44:12.99 ID:oNNktWsP0
 全員が全員事務所を去っていったわけではなく、もちろん事務所に残るアイドルも居た。

 あの人が夢見たトップアイドルになって、遠い世界からでも見えるようにと輝くことを選択した、強い娘達だ。

 その娘達もしばらくはセルフプロデュースの形をとり、徐々にではあるが別のプロデューサーの指導も受けていた。
以下略



9:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/03(木) 01:45:19.75 ID:oNNktWsP0
「ふぅー……」

 手がかじかむ。いくら手袋をしていても冷え性な私は手がかじかんでしまう。吐いた息は真っ白で、本格的な冬の到来を告げているようだった。

 手を軽くにぎにぎと動かす。寒くなるとあの人は私の手を握って暖めてくれた。
以下略



10:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/03(木) 01:47:15.63 ID:oNNktWsP0
 寒さのせいではなく声が震える。

「私は……、ナナは楽しみに……してたんですよ」

 あの人との未来を夢見て、ウサミン星人だった安部菜々は精いっぱい生きていた。
以下略



11:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/03(木) 01:47:54.16 ID:oNNktWsP0
 人込みの中をかき分けるように歩く。どうしてこうも都会ってのは人が多いのだろうか。

「ふぅ……」

 公園のベンチでひと心地ついて、空を見上げる。
以下略



12:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/03(木) 01:48:23.34 ID:oNNktWsP0
「そこの君!」

 ふいに声がかけられる。

「アイドルにならないか? 君ならトップアイドルになれるよ。いや、俺がしてみせる」
以下略



13:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/03(木) 01:50:47.45 ID:oNNktWsP0
以上です。

人死に系は話が作りやすいので、文章の練習に安易に使用してしまうのですがよろしくないですね。

もっとうまく文章作れるようになりたいです。
以下略



14:名無しNIPPER[sage]
2015/12/03(木) 05:28:23.22 ID:86ZpOLWAO

良い話っぽいけど色々惜しいな
起承転結の「転」だけで終わった感じ


15:名無しNIPPER[sage]
2015/12/03(木) 08:40:53.71 ID:uAPzFLafo

最後の菜々さんは生まれ変わりなのかそうでないのか


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