過去ログ - 【安価・コンマ】七つの家出聖杯戦争Ⅳ【募集系】5　三日目・朝～ -SS速報VIP

過去ログ - 【安価・コンマ】七つの家出聖杯戦争Ⅳ【募集系】5　三日目・朝～

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887: ◆BX96/KwFHU[saga]
2015/12/10(木) 21:45:25.69 ID:MeOXTra0o

　昼時から既に仄暗いそのレストランの中は、ゆったりとした音楽と心地よい香りに満ちている。

　微睡むような暖気のその中にあって、彼女が――――白銀が、つい荒げた声は。

　調和に満ちたその空間に罅を入れると共に、対面して座る女性の、『コルネリア』と名乗ったその女性の目を丸くさせた。

　「コルネリア……Ⅱ世（セカンド）です」

　「？」

　「一人目は死にました。今ここにいるのは、二人目……」

　穏やかに、されど強い語気を含んで。彼女は寂しげに訂正する。

　「……あの……よく意味が……」

　「大した意味はありません。どうぞ、お気になさらず……」

　コルネリアの不審な言動に、今度は白銀の方が呑まれる。

　コルネリアの顔が傾き、髪で隠れた表情は店内の薄暗さと相まって目に見ることはできない。

　何か、間違ったことを言ってしまったのだろうか。

　白銀は少し不安になりながらも、確かめるように言葉を紡ぐ。

　「……何か、お困りのことがあるのなら。私で良ければ、なんでも相談に乗りますよ？」

　コルネリアの肩が僅かに揺れた。

　「火宮家は……そういう家ですから」

　「……貴女は」

　コルネリアが口を開く。

　「貴女は、貴女自身は、私のことをどう思っていますか？　初対面なのに、こんな話聞かされて……」

　「美人に振り回されるなら、本望ですよ。私、女の人とか、好きなので」

　「……そうですか」

　おそるおそる。というより、試すように。作りかけの吊り橋に足を伸ばすように。

　コルネリアは、か細い声で囁いた。

　「なら、一つだけ、お願いをしてもいいですか？」

　「はい、どうぞ」

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