過去ログ - 秋月涼「Dazzling World」 -SS速報VIP

過去ログ - 秋月涼「Dazzling World」

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1: ◆8nxXVxj6ho[saga]
2015/12/05(土) 02:08:20.69 ID:TDMswSo+0
Side Mファーストライブ記念です。
よろしくお願いします。

SSWiki : ss.vip2ch.com

2: ◆8nxXVxj6ho[saga]
2015/12/05(土) 02:09:03.08 ID:TDMswSo+0
「おはようございます」

「あ！おはようございます！涼さん！」

「おはよう愛ちゃん。朝から元気だね」

3: ◆8nxXVxj6ho[saga]
2015/12/05(土) 02:09:42.68 ID:TDMswSo+0
僕、秋月涼はここ876プロでアイドルをしている。
今はソロで活動したり、日高愛ちゃん、水谷絵理ちゃんの二人とディアリースターズというユニットを組んだり…楽しく仕事ができている。
ちょっとだけ不満もあるんだけど…

「ぎゃおおおん！やっぱり女装ですか！？」

4: ◆8nxXVxj6ho[saga]
2015/12/05(土) 02:11:14.51 ID:TDMswSo+0
今は男性アイドルとして名前も知られてきた僕だけど、ちょっと前まで世間の人たちは僕のことを女の子だと思っていた。
世間の人だけでなく愛ちゃんや絵理ちゃんまでも。

簡単に言うと僕は男なのに女性アイドルとして活動していたのだ。男なのに！
まあでもそのおかげで有名アイドルになれたし、愛ちゃんや絵理ちゃんとも友達になれたしいい経験だったとは思ってるんだけど…

5: ◆8nxXVxj6ho[saga]
2015/12/05(土) 02:13:13.68 ID:TDMswSo+0
ある日のことだった。
愛ちゃんと絵理ちゃんが仕事で出ていてアイドルは事務所に僕一人だった。
本でも読んでゆっくりしようとしていると、石川社長から声がかかった。

「涼、ちょうど良かった。ちょっといいかしら？」

6: ◆8nxXVxj6ho[saga]
2015/12/05(土) 02:14:59.00 ID:TDMswSo+0
「･･･････」

僕は手元にある名刺を夢の中にいるような気持ちで見つめていた。
僕を男性アイドルとしてプロデュース…

7: ◆8nxXVxj6ho[saga]
2015/12/05(土) 02:16:47.74 ID:TDMswSo+0
その日のレッスンは全く身に入らなかった。

今まで自分の中で移籍という選択肢はなかった。
女装しなきゃいけないのは不満っちゃ不満だったけど、アイドル活動自体楽しかったし、何より876プロが好きだから。
愛ちゃんや絵理ちゃんと歌って踊るのが楽しいから。

8: ◆8nxXVxj6ho[saga]
2015/12/05(土) 02:17:55.10 ID:TDMswSo+0
それから数日一人で悩んで悩んで…僕は律子姉ちゃんに相談することにした。
そうしたら、「私はどこにあなたが行っても応援するしライバルよ」と言われた。
律子姉ちゃんらしいや。
それから「もっと話さなきゃいけない子たちがいるでしょ？」って。
まだ話してないとも言ってないのに…

9: ◆8nxXVxj6ho[saga]
2015/12/05(土) 02:19:25.79 ID:TDMswSo+0

話すなら早い方がいい。
心ではわかっているもののなかなか言い出せない。
2人はいつものように僕に接してくれる。
いつもは楽しいその時間が僕の心をざわつかせた。

10:名無しNIPPER[sage]
2015/12/05(土) 02:20:22.35 ID:Kcu8mqYDO
涼ちんなぜ３１５に行っちゃったの？DS好きだったからずっと三人でやってくれると思ってたのに
運営もなぜ涼ちんをエムマスにやったんだよ

11: ◆8nxXVxj6ho[saga]
2015/12/05(土) 02:22:15.93 ID:TDMswSo+0
前に進めない…そういえば僕の歌の歌詞のまんまだ。

そんな時には…

「愛ちゃん、絵理ちゃん…」

12:名無しNIPPER[sage]
2015/12/05(土) 02:24:57.35 ID:5A8SjntAO
ミリマスで小学生にまで男バレしちゃったからなぁ涼…

13: ◆8nxXVxj6ho[saga]
2015/12/05(土) 02:25:34.69 ID:TDMswSo+0
「あのね。僕、二人に伝えたいことがあるんだ」

「この前315プロのプロデューサーさんが来てね、315プロで男性アイドルとして再デビューしないかという話をもらったんだ」

「再デビュー…それって…」

14: ◆8nxXVxj6ho[saga]
2015/12/05(土) 02:27:57.21 ID:TDMswSo+0
「え？う、うん…」

何だ？どういうことだ？

「わあーっ！」

15: ◆8nxXVxj6ho[saga]
2015/12/05(土) 02:31:55.72 ID:TDMswSo+0
「わたしも…わたしも同じ」

見上げると絵理ちゃんが目を潤ませていた。

「さびしいけど…涼さんの男の子としてアイドルしたいっていう気持ちを見てきてるから」

16: ◆8nxXVxj6ho[saga]
2015/12/05(土) 02:33:22.71 ID:TDMswSo+0
そこからはあっという間の日々だった。
石川社長と315プロのプロデューサーさんに伝え、律子姉ちゃんやお世話になった人にも伝えて…
そして、

ファンのみんなにも伝えた。

17: ◆8nxXVxj6ho[saga]
2015/12/05(土) 02:37:04.01 ID:TDMswSo+0
そしてライブ当日。
チケットが売り切れていたことは知っていたがそれでもまだファンの反応が怖かった。
それを絵理ちゃんに話したら、

「涼さんは…今までのアイドル活動に自信を持ってない？持ってるなら大丈夫。ファンを信じて？」

18: ◆8nxXVxj6ho[saga]
2015/12/05(土) 02:40:37.95 ID:TDMswSo+0
ステージ袖。
手と手つないで歩き出す。
ステージに立つといっぱいいっぱいのファンの人たちが見えた。
そして…

19: ◆8nxXVxj6ho[saga]
2015/12/05(土) 02:46:43.84 ID:TDMswSo+0
――数か月後

「ワンツーワンツー、ここでターン！」

「よしっと。ライブに向けて調子も上がってきたかも…」

20: ◆8nxXVxj6ho[saga]
2015/12/05(土) 02:48:30.78 ID:TDMswSo+0
ライブ当日はあっという間にやってきた。
今までと違った緊張感がある。
今日、新しい世界が始まるんだ。

21: ◆8nxXVxj6ho[saga]
2015/12/05(土) 02:52:04.95 ID:TDMswSo+0
――某日・とあるライブ会場

「なんだか久しぶりですね！」

「ふふっ、なんだか…懐かしい？」

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