過去ログ - 水本ゆかり「背中を押してください。それだけで十分です――」
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名無しNIPPER
[sage]
2015/12/05(土) 10:40:33.83 ID:FYmHJbMQ0
何か新しいことを……と考えていましたが、行く宛ての無い身。
無い知恵を絞ってみても、やはり悩みは尽きません。
空回りする思考のまま漂っていると、少し開けた場所に出ました。
以下略
8
:
名無しNIPPER
[sage]
2015/12/05(土) 10:41:06.31 ID:FYmHJbMQ0
――今日は解放の日では無い筈ですが……。
不思議に思いながらも、足を止めず、自分とは道が違いますが同じ芸術を嗜む人の感性に触れることはいい経験になります。
色とりどりのアートが並んでいますが――ふと。
以下略
9
:
名無しNIPPER
[sage]
2015/12/05(土) 10:41:34.15 ID:FYmHJbMQ0
赤とオレンジのペンキらしきものを紙一面に振りまいた下地に、ちょっとずつですが桜模様と藍色の小鳥が描かれています。
何だか見ているだけで燃え盛る情熱といじらしさを感じさせます。
10
:
名無しNIPPER
[sage]
2015/12/05(土) 10:42:02.50 ID:FYmHJbMQ0
「こちらは……」
「おっ。水本さんじゃないっすか。アタシに何か?」
「……あら。おはようございます、沙紀さん。こちら、沙紀さんの作品ですか?拝見しております」
「おや、それは失礼したっすかね。いやー、水本さんがグラフィティ・アートに興味をもってくれるなんて嬉しいっす」
「水本さんではなく、ゆかりでいいのですよ」
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11
:
名無しNIPPER
[sage]
2015/12/05(土) 10:42:41.58 ID:FYmHJbMQ0
そういって手元に掲げていたペンキを降ろしたのは、吉岡沙紀さん――
ボーイッシュな外見と口調が特徴的ですが、芸術家らしい観察力を持った方です。
それに、絵にも現れている慎ましさや淑やかさが、アイドルとしての才能を輝かせています。
以下略
12
:
名無しNIPPER
[sage]
2015/12/05(土) 10:43:17.64 ID:FYmHJbMQ0
「もしかして……作業中でしたか?そうでしたら立ち去りますので……」
「いえいえ。アタシのアートは見てくれる人がいてこそ完成するものなんで。特にグラフィティ・アートは心無い人も大勢いるんで誤解されがちなもので……」
「誤解、ですか?」
「ええ。路上に許可なくアートを描く人も多いんで。
――発祥が発祥なもんで、違法だとされたことを何も考えずするんすよね。困ったもんす」
以下略
13
:
名無しNIPPER
[sage]
2015/12/05(土) 10:44:43.22 ID:FYmHJbMQ0
見聞きしたことがありますが、音楽業界というものはすごい天才よりも慎ましく仕事ができる方を重用しています。
癖がある人が多いのは芸術の常ですが、仕事をするというのはそういうものなのでしょう。
地道に技術を受け継ぎ、黙々と見えてくる課題をこなし続ける。
私は色んな場所で発表会をさせていただくことがあったのですが、そこから職業人となっていく人は皆さん社交的でした。
以下略
14
:
名無しNIPPER
[sage]
2015/12/05(土) 10:45:23.71 ID:FYmHJbMQ0
消えることの無い価値は、いつの世でも利益には通じない。
作品を見る限り、高い技術があることは一目で分かります。
お金に困っている様子もありませんし、何も考えていないということもあります。
以下略
15
:
名無しNIPPER
[sage]
2015/12/05(土) 10:45:54.33 ID:FYmHJbMQ0
自分を飾らずに表現する――それは、とても難しいことですから。
その思いを持つことを悩まない。
人の投げるに任せ、人の笑うに任せる。
以下略
16
:
名無しNIPPER
[sage]
2015/12/05(土) 10:46:34.26 ID:FYmHJbMQ0
――アートは見てくれる人がいてこそ完成する。
意識しないといけません。
アイドルもフルートも聞いてくれる人――ファンがいてこそ輝くのですから。
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