過去ログ - 二宮飛鳥「死にいたる病あるいは乾燥させた葉を煮出し雌牛の分泌する液体を混ぜた物」
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名無しNIPPER
[saga]
2015/12/07(月) 13:22:17.57 ID:n95sZXJf0
◆
喉が渇いた。
「くっ、えふっ、うぇん、ん、ん、はぁー」
全身の発熱に耐えかねて、ボクは眼を覚ます。
天井は目の前でぐるぐるまわり、下腹部と関節が痛い。
背中は寝汗で海へ沈み、首元が痙攣をおこす。
こんな痛みは知らない。
電子レンジへ入れられた濡れタオルの気分とはこの事か。
無理やりに体を起こす。
神経が更なる苦痛を脳へ伝えるが、そのおかげで意識の混濁を避けられる。
「ここはどこだ」
首元の痙攣は鎖骨を通り抜け指先を震えさせる。
布団を捲るのももどかしい。
「ボクの部屋だ」
中枢からの命令は、亀の歩みながらも末端へと適切な動作を規定する。
対処すべきは発熱。
起き上がる。水分を取る。解熱剤を飲む。
余力があればパジャマを着替え、学校へ休みの連絡を入れる。
ああ、そうじゃない全ては独りでやることじゃない。
ここがボクの部屋ならば、まずは母さんに助けを求めないと。
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