過去ログ - 二宮飛鳥「死にいたる病あるいは乾燥させた葉を煮出し雌牛の分泌する液体を混ぜた物」
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45:名無しNIPPER[saga]
2015/12/07(月) 13:36:27.48 ID:n95sZXJf0
都「これこそがミステリーを描く上での一番の弊害となるのです。
 殺人が起こったから、探偵の活躍する事件が始まるのではありません。
 事件が起こったからこそ、その結果として殺人が起きるのです」

 今では礼拝堂はもっぱら講堂兼自習室として利用されている。
アスカはここの住人だ。

都「殺人とは一見無関係に思えるような、さまざまな出来事が収斂した結果なのです。
 殺人とは物語が始まる以前からすでに始まっているのです。
 殺人そのものは物語の結末でしかありません。これはドイルではなくクリスティの思想ですが」

 神の家にヒトはいない。
ここでは誰もアスカへ話しかけない。
アスカは孤独でいたい時、常に礼拝堂へ足を運ぶ。

都「真の名探偵とはいったいなんであるのか?
 全てが終わった後に現れる安楽椅子探偵なのでしょうか?
 今、まさに目の前で起きている事件を必死で解決しようとする青島刑事なのでしょうか?」

 ここの住人は皆親切で世話焼きで面倒見が良い。

都「探偵の役割とは遺体のない事件を解決する事です。
 新たなる殺人の発生を防ぐ事なのです。それが自身を手放し、ゆだねる事になってしまったとしても。
 カーテンにて灰色の小さな脳細胞が導き出した結末は、若き日のポアロ自身へと向けた自傷行為でした」



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