216: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/01/12(火) 23:39:00.61 ID:XXo+gIkc0
気づけば、虹が消えてなくなるまで、その場で固まったままであった
水柱に釘付けとなっていた仙田も静止している
皆、目の前の光景に見入っているのだろうか、息遣いより他の音は耳に入らない
「あの方向は……」
甲板が奇妙な静寂に支配されるなか、水柱が立ち上った方向を睨む
あの方向は間違いなく、今し方まで艦娘たちが演習をやっていた海域だ
安全上の問題から、彼女たちの装備していている兵器に火薬は仕込まれていない
例外として護衛として配備されている艦娘たちは通常の装備をしている
だが、それでも余程の事が無い限り、砲撃をすることはないはずだ
つまり、今のは……
「……奴らだ」
不意に仙田の声が聞こえた
欄干から乗り出した格好のまま、今度は双眼鏡で何かを探るように爆心地を眺めている
おそらく考えていることは同じだろう
この状況で砲撃があったとすれば、深海棲艦が出て来たに違いない
ズドォオン
ドゴォオン
再び、砲撃音鳴り響き、鼓膜が揺さぶられる
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