232: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/01/16(土) 00:19:34.37 ID:+irLAoS/0
  
  突然の衝撃に激しく体が揺さぶられ、体の平衡間感覚が狂う 
  
  よろけて倒れそうになるが、すんでの所で両足を踏ん張り、転倒は回避する  
  
  初め数回の大きな揺れを乗り越えると、次第に船は安定を取り戻し、揺れも小さくなる 
  
  やがて、揺れは完全に収まり、艦橋に元の静けさが戻ってくる 
   
   
   「な、なんだ」 
  
   「何が起こった?」 
  
  
  今の揺れでバランスを崩したのだろうか、片膝をついていた艦長が立ち上がりざまに問いかける 
  
  しかし、聞かれるまでもなく、全員がそれを理解していた 
  
  自分たちが置かれた状況を考えれば、敵深海棲艦の攻撃、それ以外にはあり得なかった 
  
  
   「レ、レーダーに反応アリ」 
  
   「後方に高速で移動する艦影が……」 
  
  
  すこし遅れて、観測手の報告が艦橋に響き渡る 
  
  十分な実戦経験を積んでいないためだろうか、その声は不安に満ち、指示を仰ぐように艦長の事を見つめていた 
  
  だが、艦長であってもその限りではなかった 
  
  予期していない攻撃に咄嗟の判断を下せず、苦い顔のまま立ち尽くしている 
   
  
   「後方甲板より入電です!」 
  
  
  続けざまに、通信手の小林が入電を伝える 
  
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