236: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/01/16(土) 00:38:12.78 ID:+irLAoS/0
「迷っている時間はありません!」
「敵は攻撃を止めてはくれないんですよ!?」
提案をのもうとしない艦長へ、語気を強めて意見する
それを助けるかのように敵の砲が火を噴き、海面に大きな水柱を何本も立てている
井上の操艦技術で直撃は免れてたが、それにも限界がある
こちらは全長百メートル以上はある艦艇であるのに対して、敵は小型舟艇よりも小さい人間の大きさだ
機動力だけを切り取っても天と地ほどの差がある
「だが、しかし……」
艦長もそれは理解しているのだろう
だが、それ以上に勝ち目のない戦いをするわけには行かない
そんな感情を吐露するように口ごもって黙り込む
『こちら、船倉!』
『損傷による浸水アリ』
『ケガ人の搬送、間に合いません!』
『ブリッジ、応答願います!』
ある種の膠着状態である艦橋を余所に、いたる所から混乱した現場を伝える入電が相次ぐ
このままでは十分も待たずに戦闘能力はおろか、航行能力すら失ってしまう
逃げるにしろ、戦うにしろ、行動を起こさなければ事態はどんどん悪くなっていく
これ以上待つことは出来ない、そう思い至ると強行手段に出る覚悟を決めた
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