254: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/01/21(木) 00:03:42.45 ID:BxWqrcEb0
「ああ、そうだな」
気づけば彼らに答えを返していた
まだ完全に恐怖や後悔が消えたわけじゃない
だが、目の前の仲間が諦めていないというのに、どうして諦められるだろうか
(まだ、戦える)
残ったものは、何の根拠もない自信
先ほど味わった苦い絶望の味は忘れてはいない
だが、『必ず勝って帰れる』という確信めいた気持ちが心の底から湧きあがってきた
そんな自分の様子を察したのか、井上と小林は口元を綻ばせる
それにつられて他の船員も俯いていた顔を上げ始めるが、
「……この状況でどうやって戦う」
脇に居た艦長が口をはさむ
上げ調子の皮肉ったような口調だった
「主砲は喪失、機銃の効果も薄い」
「今は弾幕で奴の動きを封じられているから良いが……」
「銃弾が尽きれば、沈められるのも時間の問題だ」
現実を突きつけ、現状がいかに悪いかを再認識させる
野田たちも敵の行動を封じるように機銃を放っているが、弾が切れてはどうしようもない
敵も今は銃弾の回避に専念しているが、銃撃を気にせずに砲撃をしかけてきたら、今度こそ沈められる
666Res/619.58 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。