257: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/01/21(木) 00:19:57.62 ID:BxWqrcEb0
「……そうか」
そんな鬼気迫る様子に気落ちしたのか、そうとだけ言って、黙りこむ
これ以上何を言っても無駄だと悟ったのだろう
先ほどの衝撃で落としたままだった帽子を拾い上げ、『勝手にしろ』という合図だろうか、埃を払う動作をして黙り込み
ひとまず雌雄が決した口論を終え、他の船員たちを見回す
殆どの者は気まずそうに黙っているだけだったが、井上や小林はこちらを一瞥し、力強く頷いた
「井上……」
その答えに応じて、指示を出そうと彼の名を呼ぶ
「分かっています」
しかし、皆まで言う必要もなく井上は返事を返す
そのまま舵を回して船首を足止めを食らっている深海棲艦の真正面を向けると、
「目標、敵深海棲艦」
「両弦全速前進!」
スロットルを全開に入れた
「小林、全線通信だ」
船が敵へ向かって進み始めたのを確認し、新たな指示を飛ばす
指示を受けた小林は手早く通信機を操作して全艦のスピーカーへと回線をつなぐ
彼から接続完了の合図を受けると、再び艦長席のマイクを手に取った
666Res/619.58 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。