436: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/04/03(日) 22:19:55.13 ID:S7IZuXaP0
(そろそろ、寝るか)
間髪なく押し寄せる欠伸の第二派を押し殺しながら、もう一度伸びをする
キッチリと止めてあった襟元のボタンを外して寝支度を整えようとしたとき、
ガンッ バタン
正面の扉が勢いよく開け放たれた
突然の出来事に少し面食らいながらも、視線を上げて扉の方向を確認する
「き、君嶋少尉……大変です!」
随分と急いできたのか、よれた制服に身を包んだ日下部一等が机の前までやって来ていた
(またか……)
こんな風に部屋へ押しかけられるのは初めてじゃない、どうせヘマでも何かしたのだろう
眠気でぼやけた頭でそう結論付け『はいはい』と軽くあしらう
「違います! そうじゃないんです」
だが、当の日下部は何かを訴えるように必死だった
今にも掴みかからんという具合ににじり寄り、いつもは自然に出てくる崩した敬語も何処かに飛んでいた
深手を負って搬送されているときでさえ妙に明るい調子を崩さなかった男が申告な顔で自分の前に立っている
先ほどまで感じていた睡魔は吹き飛び、『何か尋常でないことが起こった』と直感で理解した
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