439: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/04/03(日) 22:33:49.84 ID:S7IZuXaP0
「いや、何でもない」
彼の言葉にハッと我に返り、頭の中の嫌な考えを振り払った
とにかく今は悪い予想に思考を割いている暇はない
直ぐにでもやるべきことは2点、1つはより正確な情報の入手、もう1つは防衛隊の出動の要否
もし必要と判断されれば、戦闘配備を取ら無ねばならないために、その時間的猶予も必要となる
機械的にやるべきことを頭の中に提示し、優先順位を付ける
「俺は五十嵐中佐のところへ出撃の是非を問いに行ってくる」
「お前は鎮守府までの足を用意してくれ」
「車でも汽車でも……とにかく直ぐに出発できる状態にしておいてくれ」
「はい、分かりました!」
「準備が出来たら工長の部屋まで迎えに行きます」
「頼んだぞ」
命令を受けた日下部は、水を得た魚のように俊敏な動きで部屋を飛び出して行った
その後ろ姿を確認すると、先ほど外した襟元のボタンを片手で締めながら席を立つ
壁に引っ掛けてあった上着と帽子と引ったくるような手つきで乱雑に取り、部屋を後にした
666Res/619.58 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。