440: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/04/03(日) 22:38:36.89 ID:S7IZuXaP0
「来たか……」
そうとだけ呟くと、難しい顔をして席に座っていた五十嵐中佐がこちらを一瞥する
『入れ』と目くばせした後、すぐさま視線を手元にある紙の束へと戻す
指示通りに部屋へと足を踏み入れ机の前に直立すると、何かを書き込んだらしい紙の束を机の上に軽く投げ置き、こちらへと視線を差し向けた
「話は聞いているな?」
「先ほど日下部一等から」
「だったら、分かっていると思うが……」
短いやり取りの後、中佐は視線を下へ下げる
つられて目をやると、先ほどまで睨みつけていたらしい机の上におかれた資料が目に入る
そこには件の船長との通信記録を文字へ起こしたモノであり、余白に『出撃か?』の文字が赤鉛筆で書き込まれていた
「状況は?」
「詳しくは分からん」
「今分かっているのは日下部に報告させた通りだ」
「鎮守府の方にも問い合わせたが『負傷した艦娘の回収に行く』の一点張りで取りつく島もない」
そう告げると、目の前の上官は被っていた帽子を左手で取りながら右手で髪を掻き揚げた
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