455: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/04/10(日) 23:29:34.94 ID:bONm3BLJ0
軽い足取りの少女の後を追って、静まり返った司令部の廊下を歩く
非常灯と最低限の照明以外は消されてしまった通路には、古めかしい建物が醸し出す独特の閉塞感が漂っている
普段は少女たちが行きかう場所であっても、そんな息苦しさだけはあの頃とは変わらない
彼女たちも良く知っているであろうこの司令部に、どことなく懐かしいものを感じた気がした
「ここなのです」
しばらく歩いていると、目の前の少女がこちらを振り向き、目的地への到着を伝える
彼女が指さす部屋の立札には『士官執務室』とあり、ドアの隙間から明かりが漏れ出していた
部屋の状況と聞いている話から、ここに本条大尉が居るのはまず間違いなさそうだ
「ありがとう、助かった」
取りあえず、案内をしてくれた少女に礼を言う
彼女の返礼を受け、1人にして貰うために声を掛けようとした時、
『どうして出撃できねぇんだ!?』
中から怒号にも近い抗議の声が聞こえてきた
それに続いて諌めるような声と言い争うような声が数秒くりかえされ、再び沈黙する
鎮守府も判断しかねているようだ、防衛隊とは違った意味で緊迫した空気が伝わってくる
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