463: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/04/17(日) 22:58:01.16 ID:9cSMv6Rc0
「本当……なのか」
独り言か質問なのか自分でもわからない言葉が口からこぼれる
目の前の男はそれに返事をするでもなく、ただジッと机に広げられた海図を見つめていた
(……嘘では無いか)
そう得心すると、激情する己の姿を妙に冷めた視線で眺めている自分の存在に気が付いた
第一報を聞いただけで、ここまで自分が抑えられなくなるとは
ここへ乗り込むときに自分がなすべき事を決めていたはずであるのに
(相変わらず、仲間の危機に弱いらしいな)
そんな風な感傷に浸っていると、
「君嶋特務少尉」
嗜めるような言葉づかいで名前を呼ばれた
確認するまでもなく右隣に控えている女性の声だ
軽く返事をして乗り出していた体を引き戻す
冷えてきた頭は平静を取り戻し、意識の中から閉めだしていた周りの状況が目に入り始めていた
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