465: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/04/17(日) 23:01:35.23 ID:9cSMv6Rc0
彼女の話を横で聞きながら海図に目を落とす
そこには地図の西端から横浜の港まで伸びる実線が引かれており、その中腹に大きなバツ印が付けられている
印から東、横浜方面まではピンの列が三筋に別れて伸び、その内の2つは防衛隊の基地へと、1つは印から南東の方角へと向かっていた
おそらくこの線が船団の航路であり、事件にあった艦娘は横浜まで船団を護衛して鎮守府に返ってくる予定だった
だが、その途中にバツ印で深海棲艦と接触し、戦闘後に1人がはぐれてしまったのだろう
「今夜、作戦に従事していた者は3名」
「2名は第二艦隊所属の駆逐艦型、もう1名が補充人員として従事した秘書艦だ」
大尉が先と続ける
視線はそのままに、意識をその声の方向へ向ける
「襲撃があったのは午後10時ごろ、横須賀の南西50キロ地点とみられる」
「鎮守府に打電において、当方の指揮の必要がないと報告したことから当初の敵は少数であったと考えられる」
「そして、同時刻の30分後に非常事態を通告、正式に私の指揮下となった」
本条大尉はこの事態は自分たちよりも早くに知っていた
日下部が部屋に飛び込んできたのが11時頃であるから、およそ1時間の落差だ
その事実がこちらの胸に鋭く突き刺さる
もっと早く知らせてくれていれば、そんな気持ちが握った拳を強く握らせる
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