475: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/04/25(月) 22:33:04.80 ID:FN+t7kdx0
「失礼します」
五十嵐中佐が招き入れると、作業着姿の宗方兵曹長が現れた
戦闘配備が敷かれておよそ1時間が過ぎようとしているが、技術部は依然として大忙しらしい
彼の身に着ける作業着には汗に滲んで、裾には真新しい油や泥のシミがこびり付いていた
(……戻っていたのか)
顔を合わせた兵曹長はそんなことを言いたげな目でこちらを一瞥するが、直ぐに顔を戻して中佐の前へと向かってくる
近くまで来た宗方に場所を譲り、正面のドアから向かって左側に立つ
机を挟んで五十嵐の目の前までやってきた宗方は、その場所で敬礼する
「積み込みの報告に来ました」
そして、時間が惜しいかのように早速本題に、小脇に抱えていた帳簿を差し出す
「そんなことなら、俺を通さなくてもいいぞ」
「お前なら好きにやらせても問題ないだろうからな」
「こいつを見たって、おかしなところは見つからない」
渡された帳簿をパラパラとめくると、中佐は元の持ち主に突き返す
しかし、兵曹長はそれを受け取ろうとしない
そんな態度の宗方に違和感を覚えたのだろう、五十嵐も何があったのか尋ねる
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