514: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/05/22(日) 22:15:54.68 ID:a8UQq4dj0
「いつもの調子はどうした?」
「そんなんじゃ、当たるものも当たらないぞ」
少し緊張を解してやろうと、軽く茶化してみる
それに反応した日下部は小さく礼を返してくるが、相変わらず堅い調子だった
普段は調子良いの奴なのに、こういう場面でぎこちなくなってしまうところがある
全く緊張感が無くなってしまうよりは十分にマシなのだろうが、このままでは危なっかしくて見ていられない
「いいか? 日下部」
彼に本来の力を出してもらうためにも、一声かけることにする
「勘違いしているようだから言っておくが」
「何も必ず当てなきゃいけない訳じゃないんだ」
先ほどとは真逆の事を言う自分に驚いたのだろう、こちらの名前を呼んだきり日下部は黙り込む
しかし、それに構わず先を続ける
「確かに命中させてくれるのが一番だ」
「だが、お前が外しても後は俺達が何とかする」
正直に言って、不意打ちの初弾を外した場合の勝率はかなり低いものになってしまうだろう
だが、そうなったらそうなったでまた別の手を考えるだけだ
元から命綱なしの綱渡りみたいな作戦だ
そんなものに付き合わるのだから、作戦の失敗を他人の所為にはしたくなかった
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