534: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/05/29(日) 23:27:08.52 ID:3rTWVY4V0
「前進速度15ノット、取舵20度」
そして、その興奮のままに舵輪を握る井上へ進路変更を指示する
「前進速度15ノット」
「取舵20度、了解!」
指示を受けた井上は力強く復唱すると、スロットルを上げて速度を落とし、大きく右へ舵輪を回した
船の舳先が右にふれ左舷側にあった煙幕のカーテンが右舷側へと移動する
そのまま、その拡散した煙の臭いが微かに臭ってくるまで接近した時、
「副砲、発射します!」
通信を受けた小林の声と共に、ドンという軽い衝撃が襲ってくる
眼下の副砲から放たれた砲弾は敵の居る場所から大きく外れ、煙幕の外側へと着弾する
だが、それでも敵の沈黙を破るには十分であった
煙の向こうに微かに火花が見え、煙をまき散らすように砲弾が飛び出してきた
先ほどの砲撃でこちらの位置を割り出したのだろうか、右舷のすぐ近くに着弾し、巻き上げた水柱が右舷甲板を濡らす
「日下部、森!」
すぐさま2人の名前を叫ぶ
本来ならこの先に指示がつくのだが、今更その必要もない
通信機の向こうから2人分の返事が返ってきていた
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