548: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/06/18(土) 22:35:31.13 ID:urIs08YJ0
「お前、その傷」
「大丈夫です、軽く切っただけですから」
「それより……」
辺りを確認してくださいと言った具合に、井上は首を振る
それに従って意識を周囲へと向ける
どうやら、今の衝撃で艦橋の船員の多くがケガを負ったらしい
ほとんどが軽傷のようだが、窓のガラス片をもろに浴びた数人はかなりの傷を負っているように見える
負傷した隊員たちを前に先ほどの攻撃から思考が逸れるが、
「敵です! 敵が現れました!」
叫ぶような大久保の声にすぐさま現実に引き戻される
「どういうことだ!」
殆ど反射的に答えていた
自分でも驚くほど大きな怒鳴り声だった
『そんなことない』という懇願にも似た想いがそうさせたのだろう
「……新手です」
「右舷後方、15キロの地点に敵が出没しました」
怒鳴られた大久保は少し驚いた様子を見せるが、冷静に報告をする
その強張った表情が嘘では無いことを示していた
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