過去ログ - 軍人たちの艦隊コレクション
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559: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/07/03(日) 20:51:26.47 ID:HMesxzsu0

  『……そうかよ』

  『否定もしないのかよ』


 しばしの沈黙の後、仙田は納得したように1人で呟く

 さっきまで捲し立てていた勢いもどこかに、酷くわびしい声だった

  
  『多分……どこかで期待してたんだ』

  『どんな状況でも、きっとアンタは戦う道を選んでくれる』

  『他の奴らと違って、真正面から深海棲艦と戦うつもりのアンタならってな』

  『でも、そんなのはオレの勝手な思い過ごしにすぎなかったみたいだ』


 仙田の独白がスピーカーから艦橋に流れる
 
 だが、何も言うことはできなかった

 普段はひた隠しにしている彼の本心に、かける言葉が見当たらなかった


  『だから、後はオレが引き継ぐ』

  『アンタが出来ることがここまでだって言うなら、オレがやってやる』

  『オレが自分の手で彼女を助けて見せる!』


  「おい、何を言って……」


 聞き返す間もなく、通信機からの応答が無くなった

 直後に小林が通信の断絶を知らせる
 
 どうやら、向こうから一方的に回線を切ったようだ 



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