575: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/07/18(月) 21:18:59.18 ID:+WK9hsMD0
「本当に誰も居ないのか?」
「何度も言うが、ここから先は俺の勝手な行動だ」
「嫌な奴は今すぐ降りろ! 命令だ」
微動だにしない船員たちに痺れを切らし、念押しをする
本当のところを言えば全員いなくなってくれた方が気が楽だった
そうすれば、自分は心置きなく死ねる
身勝手な言い分だが、自分の決断で彼ら危険に晒したくなかった
だが、その思惑は見事に裏切られてた
艦橋の船員は誰一人として辞退せず、甲板からも離脱するという報告は無い
もう一度、最後の通告しようと通信機に手をかけた矢先、
「少尉、仙田一等の救命艇の切り離しが完了しました」
船員の1人が仙田と一之瀬を乗せた救命艇が船体と切り離されたと報告する
それに続いて、小林が仙田からの着信を知らせる
急いでい繋ぐように指示すると、数秒後に仙田の声が聞こえてきた
『こちら……仙田』
『救命艇からアンタの放送を聞たよ』
「……そうか」
その声は、命令を無視して飛び出したとは思えないほど落ち着いた口調であった
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