622:名無しNIPPER
2016/11/19(土) 10:52:51.34 ID:NqzZnGLY0
今、この場に立ってようやく、あの時の真実が知りたいという思いが強くなった
彼らの見た最期の光景はどのようなモノだったのだろうか、そして、それをどんな想いで迎えたのだろうか
最後の瞬間を前にして、そんな疑問ばかりが頭をよぎる
そんなものを問ったところで答えなどでるはずもない、誰にも死んでしまった彼らの気持ちなどは代弁できないのだから
(だから……俺は生きて帰ってみせる)
決心を新たに、過去の想いを振り払う
いま必要なのは昔を懐かしむことではなく、未来向けて戦うことだ
現実から剥離しかけていた精神を呼び戻して五感を開放する
砲弾のみを捉えていた瞳には艦橋の光景が映り、拍動の音しか聞こえていなかった耳には仲間の声が聞こえてくる
「着弾まで、あと10…9……」
気づけば、着弾の秒読みが始まっていた
艦橋から見える砲弾はもう殆ど敵と重なっている
「行ける」
自然とそんな声が出ていた
ここまで来れば敵に直撃することはほぼ間違いない
奴の重量では今更、回避機動を取ることも出来ないだろう
だとすれば、この攻撃は敵への有効打となるはずだ
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