17: ◆tXSQ21DKYs
2015/12/11(金) 02:09:36.32 ID:wxXgwuIMo
私が穂乃果の家に寝泊りするようになって三日が経った。
特別、変わったことはない。朝起きて、バイトへ向かう穂乃果を見送って、何をするでもなく過ごす。
だらけた生活。家主たる穂乃果は家事を手伝えとも言わず、ただただ私は世話になっている。
流石に冷静になるべきだ。ただ日々を無為に過ごしたところで何も変わらないのだから。
「戻りましょう、家に」
誰も居ない部屋で宣言する。帰るのではなく、戻るのだと。
そして向き合わなければならない。家を飛び出してきた原因である、私の父と。
「……はぁ」
意気込んだはいいものの、気分は下がるばかり。飛び出してきた、とはいうものの、実態としては逃げ出した、という方が正しいのだ。
父から、引いては西木野から。ずっと目をそらしていて、それを直視せざるを得ない状況に陥ったから、逃げ出してきたのだ。
「なんとかなる、か」
そうなればいいのだけれど。
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