過去ログ - 【安価】「力を手に入れるには代償が必要だ」
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13:名無しNIPPER[saga]
2015/12/14(月) 13:51:56.96 ID:4noyhthVo
「敵味方の区別が付かなくなる能力だな」

「相手は集団だからな。これは強力だな。しかし、この……魔物のメスに好かれてしまうという代償はどういう意味だ?」

「……いずれ分かるさ」

「随分と含みのある言い方だな」

「それはよい。とにかく移動するぞ」


-近くの森・コボルト陣営近く-

「では早速。混乱させるか」

直後、激しい戦闘音とドラのような音が鳴り響いた。

「これで俺は見てれば終わりだな」

「果てしてそう上手く行くかな」

「うげ!なんだこの数」

狭い場所では戦いづらいと思ったのかコボルト達の一部が洞窟の外に出てきた。

その数、ざっと数百。

「待て待て待て。なんでこう、待て、多くね?」

「これでも一部だぞ」

「魔物は恐ろしいな」

戦火は恐ろしい速度で広がっていき、否応なしに自分も巻き込まれてしまった。

「魔法を使うコボルトに剣やメイス。武器を持たない格闘家みたいな奴もいる」

「隠れているだけとはいいご身分だな」

「どうやって戦えばいいんだ。力弱いってなんだったんだよ。木がさっきから倒れまくってるぞ」

「魔物の中では弱い方だ」

はぁ、とため息を付く。

木の陰から隠れてみていたのだが、隠れてるだけでも疲れるな。

身を隠していた木に背中を預けようと振り返ると、そこにはコボルトがいた。

武器を持たない、見た限り素早さと力が特徴的な格闘コボルトだ。

「あー、女神様? 後ろに何かいますが」

「ん? 自分で何とかしろ。新しい能力でも貰うか?」

「そんな時間は、うわっ!」

予備動作なく突っ込んできたコボルトの攻撃を寸での所で躱す。

隠れていた木は衝撃を受け大穴が開いた。

「死ぬかと思った」

そう独りごちて、身を起こそうとすると悪寒が走った。

目だけを動かし、殺気の方を見ると、コボルトの足の裏が見えた。

あ、これ。やばい。ドロップキックはまずい。起き攻めドロップキックはまじでまずい。

「間一髪だったな」

ドロップキックは目の前まで来ていたが、届くことはなかった。

「お前は私が守ってやるよ」

目の前にはコボルトが立っていた。


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