過去ログ - 鹿島「提督さん。うふふっ♪」名取「…」
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15:名無しNIPPER[saga]
2015/12/14(月) 22:11:37.92 ID:2EsH+dNgO
「……ふぅ」

妹の阿武隈がどたどたと慌ただしく部屋から出て行き、
廊下を曲がって姿が見えなくなったのを確認したところで名取は部屋のドアをゆっくりと閉じた。
彼女の姉妹は名取を除いて全員非常に活動的で、休日ともなると決まって
外出するか友人の部屋に遊びに行ったりするので、あまり部屋にいることがない。

反面名取はかなり非活動的な性格をしているので、
休みの日はもっぱら読書のためと称して部屋に引きこもることが多い。
休日が姉妹で重なることはあまり多くないが、出勤日の者は勿論部屋に帰ってくる時間が遅くなるので
そうすると必然、休日の名取は日中、部屋に一人でいることが多いということにもなる。

一人になった名取は、いつも騒がしいはずの静かな部屋を、ぐるりと見回した。
まず最も目につくのは、長良の脱ぎ散らかしたそこかしこに散らばっている服。
しかも訓練用の体操着や靴下なども洗濯すらせずに放り投げてあるので、なんだか汗臭い。
ため息を吐きながらテキパキとまとめ、洗濯カゴに手早くひとまとめにしていく。

次に、鬼怒の持ち物のよくわからないパーティーグッズや筋トレグッズを玩具箱にしまい、
五十鈴の食べかけのお菓子を棚にしまい、由良が朝に読んでいた女性誌を本棚にしまう。
掃除機をかけ、テーブルを拭き、最後に自分のを除き全員の布団のベッドメイクして、一区切り。

ものの30分もせずに、まるで男子校の寮のような
カオスだった長良部屋は年頃の少女が暮らす清潔な部屋に変貌を遂げた。
もっとも他の住民が帰ってくれば一夜で大体元に戻るのだが。

それでもなんの苦言も挺することなく、一人になる度黙々と掃除を始める名取は
端から見てもなんというか、非常に損な性格をしているように映った。
この辺の性質は阿武隈あたりと非常によく似ているのだが、本人たちにその自覚はない。
閑話休題。


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