過去ログ - 鷹城恭二「ロケ弁の中に……肉じゃが?」
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12: ◆Vq2Qo.DUCLbr[sage]
2015/12/15(火) 00:10:07.92 ID:0q5iMFVDo

恭二「は〜っ、旨かった……!」

食事を終え、ありえないくらいの充足感に酔いしれ、椅子に座ったままだらりと力を抜く。

鷹城の家にいた頃には、これより美味しいと言われる料理を食べたはずだが、今味わったばかりの衝撃と比するものは簡単に浮かんでこない。

???「そうですか、よかった。 コンビニ弁当とくらべて……どうでしたか?」

恭二「比べるべくもないよ。 こっちのほうが数段いやそれ以上……あ゛」

ロケ弁をたいらげるのに夢中で、気付けなかったが、喜びの気配をさせて横に立っていたのは同じアイドル、五十嵐響子その人だった。

響子「美味しく召し上がってもらえて、腕をふるった甲斐ありました! また作ってきていいですか? 毎食ぶん大丈夫です!」

恭二「あ、ああ、そりゃ願っても……じゃない!? あん、いやっ、みのりさん達の言ったこと」

響子「わかってますよ! 大丈夫です! アイドルとして作ったんじゃありませんから!」

見ると、響子の格好は、どう見ても弁当の宅配業者のそれだった。

くるりとターン、格好を見せてくるが、恭二はただ、口をぱくぱくと声にならないまま動かすことしかできない。

響子「前から、ロケ弁当の製造会社さんとツテがあって、熱心にお願いしたら聞いてもらえちゃいました♪
   アイドルとして作ったんじゃなくて、ボランティアで調理して届けただけですから、問題ないですよね!
   スタッフの検閲もちゃんとクリアして認めてもらってますから! あ、私が作ったことは内緒にしてますけど」

恭二「わ」

響子「わ?」

首を傾げる響子の、善意しかない顔を先に見てしまい、口から飛び出した発言は本意と離れたものだった。

恭二「わるかったな、せっかく作ってきてもらって」
   (わかってねえええええええええええ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!?)

当然、声にならないほうの絶叫は届いていなかった。



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