97: ◆Xj9qKrNqkg[saga]
2015/12/19(土) 01:24:39.16 ID:+ZfjQYatO
『翌日、出撃前の報告に二人が執務室へやって来た』
『休暇を返上してまで出撃したゴーヤの意思を汲んでくれたのだろう、二人はいつもと変わらない調子だった』
『そうして胸の内を押し殺したまま港を出る彼女らを、ひとり執務室の窓から見送った』
提督「……」
提督「……」サラサラ
『思えばあの日のゴーヤは前日から情緒が不安定だった』
『もしかしたら何か、虫の知らせでも感じたのかもしれない。今となっては知る術もないが』
『あの日手紙を見せなければ彼女は沈まなかったのではないか、そんな思いばかり浮かんでくる』
『過ぎた事を悔やんでも仕方のないことは、理解はしているのだが』
『ならばせめて。せめて彼女が生を終える瞬間』
『艦娘として、誇りを持ってその生を終えてくれたと思うばかりだ』
『部下を預かる者として、無責任も甚だしいことは承知の上だが』
『しかし、そう思わずにはいられない』
提督「ふぅ……」パタン
提督「……」
提督「――」ツゥー
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