過去ログ - 鳰/乙哉「大切な――を奪うには?」
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16: ◆UwPavr4O3k[saga]
2015/12/25(金) 01:02:33.30 ID:6LgFqMzu0





 伊介「……なーにビクビクしてんのよ。もしかしてビビッてんの?」

 
そんな風に見えていただろうか、ぼーっとしたまま立っていたアタシの方を見て、何時もの調子で伊介が声を掛けてきた。

そういえば、昨日は何も言わずにあのまま夜が明けたんだった。何か、怪しまれていないだろうか。


 春紀「は、はは。ちょっと今日は熱っぽいかな」

 伊介「ふぅーん………昨日、何で部屋に戻ってこなかったわけ❤」

 春紀「ちょっと、トレーニングに熱が入っちゃってさ。あのまま寝ちまってた」

 伊介「それは風邪引くに決まってるでしょ馬鹿❤」


なんとか、誤魔化せた………訳は無いとは思うけど、伊介は何も言わずに知らないふりをしてくれたんだろう。

それ以上言及はせずに、後ろ髪を掻きながらぎこちない笑顔のアタシが座るとため息交じりに頬杖を突く。

大丈夫、今のところは、なんとか耐えられるレベルだ。問題はない。


  辺「え、えぇ〜っと、ハサミは危ないから持ち歩かない様にしろよ〜?」


丁度乱闘騒ぎが始まる頃にやってきていた溝呂木が苦笑いを浮かべながら教壇に出席簿を置く。


  辺「全員出席、と。……ってあれ、武智!?」

 乙哉「久しぶり、センセ♪ 今日からまたクラスメイトに戻ったから、よろしく〜」

 兎角「チッ」

 晴「兎角さん、抑えて抑えて」

 伊介「ハァ〜。また殺りにくくなっちゃうじゃない❤」

 春紀「……ふぅ、ふぅ……」

 鳰「(駄目っスよ、春紀さァん。もっと"見せつけないと")」


パチン、とわざとらしく大きく指を鳴らしたのは鳰。

その瞬間に、ガタガタッと激しく机を揺らし、ビクビクと絶頂の波を抑えようと声を出しそうになった口を無理やり塞ぐ。

マズイ、注目がッ……





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